データ分析ツール「AIアナリスト」で、マーケティングDXを自動化する株式会社WACUL(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:大淵 亮平、証券コード:4173、読み:ワカル、以下当社)は、Webサイト制作の発注時におけるベストプラクティスを公開しましたのでぜひご覧ください。

調査に至った背景
大前提、Webサイト制作事業は「労働集約ビジネス」である。「予算が潤沢である」など制作会社にとって魅力的な案件でなければ、優秀なデザイナーやディレクターがアサインされることはまずない。現に弊社の研究レポート「予算の少ないWebサイト制作は失敗する?Webサイト制作の実態調査」では、予算の少ないWebサイト制作は成功確率が下がることが明らかになっている。
また、仮に予算感がズレていなかったとしても「制作会社からお断りされる」ケースはたびたび存在する。例えば、「この担当者とコミュニケーションをとるのは随分と疲弊しそうだ」と認識された場合などだ。
そこで今回、優秀なデザイナーやディレクターに担当してもらい成果を出すためには「発注者はどのように振る舞うべきか」を、制作会社側にアンケートをとることで調査した。
主な調査結果
RFPの必須項目は「Webサイトの目的」「予算」「納期」のみ
依頼主から提示してほしい条件(RFPの項目)として「必ず欲しい」という回答が過半数を超えたのは「Webサイトの目的」「納期」「予算」の3項目のみ。「リニューアル後の想定サイトマップ」「リニューアル後の想定ページ数」などは「不要(提示されても意味がない)」が20%を超えた。
ぜひ受けたいのは「予算が大きい」より「強みを活かせる」案件
RFPを確認したときに「ぜひ受けたい」と感じるのは、「予算が大きい案件」(60.0%)よりも「自社の強みが発揮しやすそうな案件」(90.9%)という回答のほうが多かった。「受注確度が高い案件に対して前向きである」とも捉えられる。
得意領域は「戦略策定」「デザイン」「保守運用」に大別される
制作会社の半数以上は「戦略策定」と「総合提案力」の2つを自社の強みとして挙げた。つまり多くの制作会社は「目的達成のための道筋を練り、総合的に提案できる案件」を好む傾向があると言える。なお「戦略策定」を強みに挙げなかった制作会社は、「デザイン」推しか「保守運用」推しに分かれた。
「目的に対しサイトを作る必要がない」案件は最もやる気が出ない
RFPを確認したときに「あまりやる気がでないな」と感じる案件の第1位は「目的に対し、Webサイト制作の必要がないと感じるもの」(75.8%)。また、案件を断る場合においても同様の理由が上位にあがっている。発注者側が設定した目的と手段がズレている、あるいはそもそも目的が不明瞭であるケースが多い証拠である。
「コンペ」は14%「デザイン提案」は32%が一切受けないと回答
「コンペ」や「受注前におけるデザイン案の提出(デザイン提案)」は「ぜひ受注したい企業や案件の場合のみ受ける」という回答が半数を占めており、「一切受けない」というスタンスの制作会社も1〜3割存在した。つまり制作会社にとってよほど魅力的な案件でなければ「コンペ参加」「デザイン提案」を求めた時点で断られることになる。
打ち合わせ後「コミュニケーションに難あり」で断った人が47%
依頼主から “詳細な説明を聞いた後” にお断りした理由として多かったのは「お客様がこちらからの提案を聞き入れてくれる素振りがなかったから」(47.0%)。発注者のコミュニケーションがいかに成約に影響するかが伺える。
「依頼内容と異なる提案」で最も多いのは「コンテンツ作成」
発注者側へのアンケートにおいて、「制作会社から “依頼内容とは異なる提案” をもらったことがある」と回答した人は35.4%。その提案内容として多く挙がったのは「サイトリニューアルだけでなくコンテンツ作成も注力すべき」(41.2%)や「全面リニューアルではなく部分リニューアルで十分」(23.5%)、「広告配信も注力すべき」(23.5%)。目的に対してサイトリニューアルという手段が必要十分ではないからこそ、こうした提案が発生していると言える。
レポート全文はこちら
RFPは目的/予算/納期だけでよい。Webサイト発注時のベストプラクティス
https://wacul.co.jp/lab/posts/rfp-research
本調査の提言
目的の達成手段として「サイト制作」は適切か?再考の余地あり
当調査において、制作会社の75.8%が「目的に対してWebサイト制作の必要がないと感じる案件」に遭遇しており、適宜お断りしていることがわかった。また、「サイトリニューアルだけでなくコンテンツ作成や広告配信にも注力すべき」「全面リニューアルではなく部分リニューアルで十分」といった、RFPとは異なる提案をおこなうケースもたびたび見受けられる。これらは、発注者側が設定した目的と手段がズレている、あるいはそもそも目的が不明瞭であることが多い証拠だ。
いま達成したいことはなにか? そのために「サイト制作」は必要なのか? 制作会社へ相談する前に改めて考えてみよう。もし大目的が売上向上であるならば、営業・マーケティング全体に視野を広げ、適切な手段を取捨選択すべきである。
詳細なRFPは不要。「目的」「予算」「納期」だけでよい
いざサイト制作を進める場合、RFPは「Webサイトの目的」「納期」「予算」だけでよい。というのも、制作会社の多くは「戦略策定」「総合提案力」を自社の強みと捉えており、「目的達成のための道筋を練り、総合的に提案できる案件」を好む傾向があるからだ。現にRFPの必須項目として半数以上の票が集まったのは上記3つだけである。
ただし、「戦略策定」ではなく「デザイン」や「保守運用」を自社の強みと捉える制作会社も一部存在する。「ぜひ受けたい」と思ってもらうためには「自社の強みが発揮しやすそうな案件」だと認識してもらうことがキーとなるため、発注者側は相手の得意領域を把握するよう心がけよう。
「コンペ参加」「デザイン提案」を安易に求めるのは愚策
「コンペ」や「受注前におけるデザイン案の提出(デザイン提案)」は一切受けない制作会社が1〜3割存在し、残りの大多数は「ぜひ受注したい企業や案件の場合のみ受ける」と回答している。つまり、制作会社にとってよほど魅力的な案件でなければ「コンペ参加」「デザイン提案」を求めた時点でたいてい断られてしまうということだ。多くのパートナー候補を失うリスクを背負ってでもやる必要があるかどうか、今一度考えるべきである。
「コミュニケーションに難あり」認定されない振る舞いを
制作会社の47.0%は「お客様がこちらからの提案を聞き入れてくれる素振りがなかったから」という理由で、詳細な説明を聞いたあとに案件を断った経験がある。「予算や納期が合っていないから」「リソース不足だから」という理由で断られるのはある程度仕方ないが、コミュニケーションの課題は発注者側の努力で解決できる部分だ。
また、「お客様のコミュニケーションが感情的で疲弊した」「デザイン確定後に新たな確認者が現れてひっくり返された」など納品中に苦しんだ経験を持つ人も多く、こうした苦い思い出が繰り返されそうな案件であれば当然断られる。優秀なパートナーとタッグを組みWebサイトで成果を出したいのなら、「気持ちのよいコミュニケーションがとれる客であること」がもはや必須条件である。
調査概要
調査期間:2023年5月11日〜21日
調査機関:株式会社WACUL
調査対象:直近3年間において、Webサイト制作を依頼した発注者、制作者
有効回答数:114人(発注者:48人、制作者:66人)
調査方法:Webによるアンケート
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RFPは目的/予算/納期だけでよい。Webサイト発注時のベストプラクティス
https://wacul.co.jp/lab/posts/rfp-research
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