2024.10.22

WACUL初の出資の裏側を大公開!代表3名で資本業務提携までのお互いの印象や今後の展望について語る

WACUL初の出資の裏側を大公開!代表3名で資本業務提携までのお互いの印象や今後の展望について語る

2024年7月、株式会社WACUL(わかる、以下 WACUL)と株式会社100(ハンドレッド、以下 100社)は資本業務提携を締結しました。

WACULはマーケティングDXのコンサルティングから分析ツール“AIアナリスト”やマーケター人材サービス“マーケターエージェント”など、マーケティングの上流から下流までのサービスを展開しています。一方で100社はHubSpotの販売ならびに導入支援で日本トップの実績を持ち、HubSpot Smart CRM™の導入と運用支援サービスを通じてRevOpsソリューションを提供しています。

WACULにとって初の出資でもあるこの資本業務提携はマーケティング業界に驚きと納得をもって受け入れられました。2社がどのように資本業務提携に至ったのか、また2社は今後どういう未来を見据えているのかなど、適時開示やプレスリリースだけでは伺いしれない裏側について、2社の代表に聞いてきました!ぜひご覧ください!

対談者

大淵亮平

京都大学経済学部を卒業後、ボストン・コンサルティング・グループ株式会社に入社。テクノロジー・メディア・テレコムセクターで新規事業の開発や経営戦略の策定に従事。株式会社WACULを共同創業者として設立し、2011年9月に取締役COOに就任。営業・開発など事業面から財務・人事など管理面まで幅広く管掌。その後、2017年12月に代表取締役 社長に就任。企業のデータドリブン経営、デジタルトランスフォーメーション推進に取り組む。

垣内勇威

東京大学卒。ビービットから、2013年にWACUL入社。改善提案から効果検証までマーケティングのPDCAをサポートするツール「AIアナリスト」を立ち上げる。2019年に産学連携型の研究所「WACULテクノロジー&マーケティングラボ」を設立。研究所所長および取締役CIO(Chief Incubation Officer)として、新規事業や新機能の企画・開発およびDXコンサルティング、大企業とのPoC(概念実証)など、社内外問わず長期目線での事業開発の責任者を務めてきた。22年5月に同社代表取締役に就任。著書に『デジタルマーケティングの定石 なぜマーケターは「成果の出ない施策」を繰り返すのか?』『BtoBマーケティングの定石 なぜ営業とマーケは衝突するのか?』(両書共に日本実業出版社)『LTVの罠』(日経BP)がある。

田村 慶

2005年に札幌で株式会社24-7をWeb制作会社として創業、2012年からHubSpotの販売を開始。2016年にAPAC初となるダイヤモンドパートナーに昇格し、翌年にはHubSpotパートナー・オブ・ザ・イヤー(アジア地区)を受賞。2018年に24-7社の代表取締役を退任し、新たに株式会社100を創業。2019年6月からHubSpot認定パートナーに登録し、HubSpotビジネスを再開。現在は、アジアで唯一のHubSpotエリートパートナーとして、国内のHubSpotユーザーグループの主催や、HubSpotパートナー複数社へのコンサルティングと実行支援、HubSpotの導入企業のビジネス促進を中心に『HubSpot好き』を増やすための活動をしています。 2020年:HubSpot ルーキー・オブ・ザ・イヤー受賞(APAC地区) 2021年:HubSpot パートナー・オブ・ザ・イヤー受賞(日本)

出会う前から実はお互いにお互いを見ていた

― WACULと100社の資本業務提携の舞台裏について、マーケティング業界の皆さんには驚きをもって迎えられたんじゃないかと思います。資本業務提携に至るまでの裏話に興味津々かと思いますので、今日はよろしくお願いします。

― まず最初に出会いまでのお話を聞かせてください。お互いのことを知ったきっかけだったり、そのときのイメージだったりを教えてもらえますか?

大淵 そもそもHubSpot自体にWACULは昔から意識していたんです。WACULはHubSpotをサービスとして以上にビジネスモデルだったりプロダクトの思想だったり、会社としてベンチマークしていたんです。HubSpotがCRM機能をフリーミアムで提供し、そこからMarketing、Sales、Serviceなどの他の機能をクロスセルしていったという成長の描き方が参考になりました。これは、WACULがAIアナリストという分析ツールを軸に、広告運用やSEO、サイト制作などの領域をクロスセルしていくという成長イメージと重ね合わせていました。未上場の頃に資金調達をするときの資料や上場時に開示した資料でも、そうした思想を反映したところがあります。

垣内 私はもう2-3年前になるんですけど、マーケティングオートメーションの比較に関するレポートというのを書いたんです。その時に庭山さんのようなスペシャリストにヒアリングをしたり、それぞれのツールの営業担当者から何が違うのとかどういう歴史なのとか根掘り葉掘り聞いたりして、レポートにまとめました。その時に私自身がHubSpotのファンみたいな感じになったんです。なんだろう、一番スタンスとしてすごくこうやりたいことが明確だし、色々な幅広いユーザーに使わせたいみたいな思想みたいなのもあって、どのMAが良い悪いという話とは別で、結構WACULでやってきたビジョンにも近いなっていうのはすごい感じたのがあって注目をしていました。

大淵 WACULは「テクノロジーでビジネスの相棒を一人一人に」をビジョンに掲げて、企業経営そのものの最適化をしていきたい会社です。上場前はデジタル領域でコンバージョンを取るってところまでの領域に特に強かったんですけど、売上をあげるという本質をKPIとしたときの、顧客獲得活動全体の最適化っていうふうに考えると、CRMとかインサイドセールスとか、コンバージョンした後の領域にもどんどん出ていきたかったっていうのがずっとありました。

だから、上場して安定的に収益を稼げるようになる中で、2023年にHubSpotの「Solutions Partnerプログラム」パートナーになったんですよね。自社でHubSpotの導入・運用支援を拡大していく中で、やっぱり自社の既存事業とも相性がいいという感触もあって。これをもっと加速しない手はないと思って、グループになってくれる既存のHubSpotパートナーを探していました。

それでHubSpotのWebサイトにあるパートナー一覧を眺めて、どこだったら声かけられるかなぁって、調べていました。パートナー上位の会社のWebサイトをひとつずつ見ていくと分かったのが、実はしっかり社員数がいる会社が少ないことです。そういう点で、100社はトップに位置していながらも実は唯一無二の会社だし、HubSpot愛に溢れているのがよく分かりました。しかもその創業者であり代表である田村さんは上場企業に事業を売却したこともある、素晴らしい連続起業家でもあって。

でも、100社は数百社あるパートナーの中でもトップだったので、さすがに難しいだろうとか言ってたりしたんですよ。問い合わせフォームから一緒になれませんか?とは言えなかったので、遠目に眺めて何年もきっかけを待っていた感じです。

垣内 私、実は100社がHubSpotの導入支援をしている大手クライアントのマーケティング戦略立案のコンサルティングに入っていたんですよ。どういう風に顧客データを管理してどう活用するかというのを設計したのは私で。その実現のための開発に尽力されているのが100社であることを、クライアントから聞いていました。WACULもHubSpotのパートナーに加わって、これから伸ばしていこうとしていたので、100社とWACULが一緒なら、設計だけでなく開発まで一気通貫で提供できて、顧客にとってもWACULにとってもよかったのにと感じる出来事でしたね。

田村 私は一方的に存じ上げてたと思っていました。でも実は色々近しいところにいたんですね(笑)

私はウェブサイト制作会社を昔やっていたこともあって、才流の栗原さんやBeigeの枌谷さんとは、一緒に勉強会をやったりとか結構昔から付き合いがあって。そんな彼らの2社とWACULの3社で『BtoBサイトを成功に導く180のチェックリストとワイヤーフレーム』ですね、あれを出されたのを拝見して、WACULのことを知りました。

その後、垣内さんの書籍を読んだり、マーケティングオートメーションの比較のレポートを読ませていただいたりしている中で、WACULはナレッジを型に落とし込んで提供するのが得意なデジタルマーケティングの会社なんだと思っていました。

私自身、自分たちに似た上場企業の資料を結構見るようにしているんですが、WACULが上場したときにもIR資料を読ませてもらいました。資料のまとめ方を見ると、自分たちの事業の内容を言語化をしっかりして、きれいにまとめられているので、参考にしたいなと感じました。戦略があって、システムがあって、そして運用支援に落ちていく。今はさらに人材供給までやりますよ、みたいなのを見て、割と近いところで目標になるような会社だなっていう印象でいました。それで100社のサービス概要についてもWACULの資料の書き方をまねて作ったりしましたね。

大淵 100社からの会社資料をいただいて拝見したとき、「自分たちと近いものを感じる」と思いましたが、実はそんな背景があったんですね(笑)

WACUL大淵・垣内、100社田村の対談の様子

ダメ元の声掛けが前に進むきっかけに

― お互い相手のことは何年も前から知っていて意識はしていたけれども接触には至らなかったんですね。実際に初めて話したのはどういうきっかけだったんですか?

大淵 でも、ずっと100社については気にしていたので、垣内が2024年の春に日経クロストレンドのBtoBマーケティング大賞2024の審査員に田村さんと一緒になっているのを知って、経営会議で「垣内さん、100社の田村さんと一緒じゃないですか。ダメ元でいいんで、提携できないかって声かけられないですかね」みたいな話をして。

垣内 そうそう、初めてお会いしたのはBtoBマーケティング大賞2024の審査員としてです。でも、お互いそんなにグイグイとコミュニケーションして距離を詰めていくタイプではなくて。よく覚えてるんですけど、審査員のミーティングの帰り、会場から神谷町駅まで一緒に帰ればいいのに少し距離をあけてバラバラに帰るみたいな。

田村 実際に初めて業務提携などのお話しをしたのは、審査員を終えたあとにBtoBマーケティング大賞の審査委員長をされていた庭山さんの出版記念パーティーのときでしたよね。

垣内 私はパーティーで知り合いもほとんどいなかったんで、その場で割とポツンとしちゃっていたんです。そんな場に田村さんもいらっしゃっていて。私の中で勝手に非常に話しかけやすい方の人だって感じていたので、私は酒の力も少し借りつつ声をかけちゃうみたいな感じでした。「資本業務提携の相手を探しているんですけど、そういう可能性ありますか?」とお聞きしたら、意外に食いつきがよかったんで、これがマーケティングオートメーションで得られるシグナルってやつか!みたいに感じて、そのあとの話に続いていきました。

WACUL大淵・垣内、100社田村の対談の様子

田村 資金需要が出てきて、資金調達に動いていたタイミングだったんです。どこから出資をしてもらおうかと考えながら、知り合いのVCや会社にあたったり自分たちのネットワークでできるところだけじゃなくエージェントなどにも依頼しながら、資金を融通してもらえるところを探していました。そうして動きながらお話させていただく中で、私たちが出資を受けるべきはVCからではないよね、事業のシナジーがあるところからだよね、という風に、方向性が絞られていきました。当時、組織拡大に向けた採用の先行投資をしながらだったので苦しくはあったんですが、色々やりくりをしながら我慢して探そうよと社内では話していましたね。

大手広告代理店や総合印刷会社などCRMやCDPみたいなところに興味をもってくれる方々とはお話させていただくこともあったんですが、やっぱり大手の中では企業サイズなどでギャップもあったり、逆に私たちとしても大企業のリソースのごく一部みたいになっちゃいそうだよねという話もあって、どうしようかと悩んでいました。そこで、大企業よりグロース市場にいらっしゃるようなサイズ感で、もっとしっかり連携できてシナジーが生み出せる企業のほうがいいよねという方向になりました。

私たちはHubSpotに特化していたので、やっぱりマーケティングの領域のなかでもHubSpotが広がっていくところに合わせてサービス提供をしている中で、マーケティングのコンサルとか広告やSEOといった実行ソリューションとか、まさにWACULみたいな会社と一緒に何かできるとより強力になるだろうなと、うっすら描いていたところでした。

垣内 そんなタイミングだったんですね。私たちが声を掛けるタイミングとしてはちょうどよかったのかもしれませんね。

田村 WACULがHubSpotのパートナーになったのも知っていたんですが、SaaSが事業の軸だろうからそこまで本格的にHubSpotサポートを行うとかではないんだろう、今後も「AIアナリスト」のようなSaaS企業をメインに投資するのかな、って思い込んでいたんです。でもそれが違っていて、コンバージョン以降のCRM/MAの領域に事業拡大を進めようとしているんだと。

両社経営陣の顔合わせで感じたカルチャーフィット

― 垣内さんと田村さんがお話してからは、どう進んでいったんですか?

田村 まずWACULの取締役CFOの竹本さんと話させていただきました。今の事業の状況と今後の方向感やお互いに目指すところとかを共有しあって。今回の資金調達のスケジュールや規模感なども伝えさせていただきました。その話し合いで大枠では物事がうまく進みそうだなと感じたところから、役員みんなで本格的な検討に入りましょうという話をさせてもらって。

大淵 お互いの取締役を中心に経営陣で会食に行きましたね。こちらは執行の取締役4名で参加したのですが、会食のあとには取締役みんなで、まず100社の経営陣のみなさんが信頼できそうだし、カルチャーフィットもしそうだよねと話しましたね。

100社からは5人いらっしゃいましたが、5人のうち4人がソフトドリンクで、営業担当の経営メンバーだけがアルコールを飲んでいらっしゃって。そういう場だとついわけもなくアルコール、とりあえずビール!みたいになりそうですけど、そういう流されることもない感じで。めちゃくちゃいいことだと思うんです。逆にめちゃくちゃへべれけになるほど飲むことで仲良くなるケースもあるにはあると思うんですけど。私たちが、仲良くなるだけでは意味がなくってビジネスを一緒にしっかり作っていこうっていう話が真剣にできるほうが大切だよねって思っている会社なんで、これは一緒にやっていけそうだと思いました。

垣内 私が印象に残ったのは、100社の皆さんのHubSpot愛がすごいということでした。皆さんが本当によくHubSpotのことを理解しているし、未来が明るいと心から思っていることが、感じられました。

大淵 私たちにはまだHubSpot愛が足りないと反省しましたよね(笑)

田村 私たちも帰り道に経営陣で話しましたが、なんか感覚が似ているよねという話になりましたね。にぎやかな営業会社とかではなく、なんというか質実剛健と言いますか、確実に積み上げていく、ロジカルにやっていくというところは100社とも似ていて。なおかつ私たちに足りないところ、やっぱり型化するとか新しいビジネスをしっかり立ち上げていくとか、そういうところを非常にうまくされている会社っていう風に、あの場でもみんな理解しました。うちの若いメンバーなんかも、WACULの皆さんといっしょに動くことができれば非常に学べるところも多いだろうという話も出ました。資金需要というのも当然大切なんですけど、それ以外の部分でも非常にポジティブな印象を持ちましたね。

WACUL大淵・垣内、100社田村の対談の様子

資本業務提携を現場はポジティブに受け止めてくれた

― 資本業務提携が決まったあとはいかがでしたか?

大淵 社内で発表したときは、ポジティブな反応ばかりでした。

今回の100社が初めての出資案件になったんですが、その先が100社だったので、社員にもWACULとしての戦略がより明確になったと思います。これまでの社内向けの戦略などの説明会で話していた方向性とぴったり合っているし、こういうことかと。

デューデリジェンス(DD)などの実務を担当していたコーポレートチームも、100社はこれまで行ってきたDDに比べてQ&Aの質が高くてやりやすいと話していました。100社が人材の質も高く、とてもしっかりした会社であることが伝わっていたと思います。

田村 うちの社内でこの資本業務提携について全社に伝えたとき、社員たちはホッとしていたと思います。

大淵 私は資本業務提携を発表した数時間後に、100社のオフィスにお邪魔させていただいて。WACULの紹介と、なぜ100社をグループに迎えたかったか、今後やっていきたいことなどの説明をさせてもらったんですけど、社員の皆さんの雰囲気などを見させていただいたら、カルチャーフィットすると想像していたのが確信に変わりましたし、「ホッとした」という田村さんの言葉も納得できました。

田村 大企業の一端になっておしまいということではなく、100社が目指す姿に近づくための提携でもあり、逆に自分たちに期待されていることも伝わりました。社内の空気というか、社員たちのモチベーションもあがったと思います。

大淵 なんかウェイウェイしている会社が上からやってきてカルチャーからぶっ壊しにくるなんてことはないんだろうってことは、少なくとも感じてもらえたとは思います(笑)

田村 そうですね。安心っていうのは、カルチャー的な部分もそうですし、私たち自身が課題に感じている部分をWACULが持っているのが、社員から見ても割とわかりやすい方だったのでホッとしているっていうことかなと思います。職人肌の人がやっぱり多いからか、勉強熱心な人が多くて。今後、人材交流や出向みたいな設計で、100社のメンバーとWACULのメンバーが相互に入れ替わって、お互いの会社の業務をさせてもらうとか含めて一緒にできると良いなって思います。

すでに提携の実現に走り出した2社

― 提携から数ヶ月経ちましたがここまではどうでしょうか

大淵 ちょっと定性的な話からすると、市場全体でも顧客1社ごとでもそうですが、やっぱり最適化していきたいっていうのが思いとして強くて。CRM領域についてもまだまだ無駄な取り組みだったり遠回りなことをしている会社はたくさんあると思うんです。意味のないツールを意味のない使い方をしてる、みたいな。それをなくすためのサービスを提供するというのが、一番ふわっとした概念として大きいところであります。そのサービスをいかに拡大再生産できるようにするか、知見とかその仕組みも型に落とし込んでいかなきゃいけないと思っていて、そう考えるとお互いの連携もどんどん強めなきゃいけないと思います。お互いの知見をしっかり持ち寄って、融合させていくというか。

詳細はこれから乞うご期待で、あんまり語らないんですけど、両社の良さを持ち寄ったパッケージみたいなものを作っていて。両社の得意なことを活かして、一緒に売っていくっていうことを考えています。こういうのをやっていこうかな、っていうのはもう今、具体的に動き出してます。

垣内 その手前でも、領域が遠いようで近いというか、隣り合わせみたいなところもあるので、マーケティングを一緒に共通化してっていう動きも始めています。リードを相互に紹介しあったりってことはシンプルにできると思うので、まずはそういうところから徹底したいです。展示会とかもブースをひとつにして一緒に出れば効率いいのにねって話を社内でしていました。

田村 100社という会社そのものが割と何人かの親方がアシスタントつけて案件を回す、みたいなところから大きくなりつつある会社です。そこから組織を作る方向に進むみたいなところで社員数を大きく増やすチャレンジをして、一旦ちょっとミスった部分もあって、もう一回再チャレンジをしている最中なんですけど、やっぱり型化・標準化みたいなところが大切になるタイミングです。もちろん自助努力でやっていく部分もあるんですけど、そこにWACULがやってきた知見の型化とかAIとデータの組み合わせについて学ばせてもらいながら、勝ちパターンを世の中、具体的にはHubSpotのマーケットプレイスに出せるようになりたいですね。

大淵 今日ちょうどその話をWACULと100社の定例ミーティングでさせてもらってたんですけど、HubSpotのマーケットプレイスで形にするっていうのが世の中に対しては分かりやすい両社の共同サービスみたいな形になるんじゃないかなと思います。それを私は優先して進めたいなと思ってます。WACULの勝ちパターンとHubSpotの基盤のつなぎこみを100社でやる、みたいな。それが出せると相当インパクトあるんじゃないかなって思ってます。

WACUL大淵・垣内、100社田村の対談の様子

― もっとロングタームでの未来に向けて、という観点ではどうでしょう

田村 ひとつは領域としての広がりに期待しています。

HubSpotっていう製品に集中していくと逆に自ずと周辺領域がどんどん広がっていくんですよね。私たちは今「HubSpotとAIとデータ」っていうふうに言い始めてるんですけど、やっぱりこのB2BであれB2Cであれ、CDP(カスタマーデータプラットフォーム)みたいなところの顧客データの一元化みたいなところの需要が非常に高まってるのを感じるんです。CDPのこれについてはHubSpotで標準機能がないので、HubSpotが出資してるHightouchという連携ツールを私たちで取り扱って支援するとか、こういうHubSpotに関連する市場の良い製品を仕入れてきてそれのパートナーになって展開していくっていうのを繰り返すと、どんどん規模が大きなビジネスになっていくという展開も今後あると思います。そういう広がりっていうのを一緒に作っていければなって思っています。

大淵 相性がいいビジネスに、相性がいい人材が揃っているので、その分野へのチャレンジはいいですよね。私たちは戦略や戦術だったりユーザーの体験の設計支援に関わることが多いんですが、結局それを実現するシステムをどう構築するのかというところで壁を感じていたんです。

垣内 CDPの絵を書いた責任を背負って、その絵を実現するためのCDP構築プロジェクトのPMOをWACULがやっていて、開発チームにはみんながよく知る超大手のSIerやITコンサルがいる、なんてこともありますから。開発の一部でも私たち自身で受けられればどれだけいいだろうとよく感じています。実際、開発フェーズで100社に私からご依頼したケースもありますしね。

田村 それからもうひとつ。地域的な広がりについてです。この先には日本じゃなくてやっぱりグローバル、今だとHubSpotは21万社使われていて、そこを攻めたいですね。特に東南アジアとかはやっぱり空いてる市場だけれども、なかなか皆さんタッチできていないところだったりします。そういったところを仕掛けていくのは、私たち単体ではなかなか難しい部分もあるので、そういう地域的な市場の広がりも一緒にやれればなっていうのが遠い未来の話で考えてる部分です。

これはHubSpotを扱ってることで、プロトコルが一緒で哲学が一緒なので、例えば海外のパートナーをそれこそM&Aするみたいなところから始めるみたいなところもできますし、そういったネットワークみたいなところは私たちは常に広げていく予定はしてるので、WACULとしてもうまく使ってもらうような形で地域的な拡大戦略をうまく一緒に描いていくことはできるだろうと思っています。

大淵 海外にという話も本当にチャンスがあると思っています。デジタルマーケティングの市場って、まだまだ東南アジアなどではゆるふわな広告運用をただやってるだけの会社が高い評価をされているケースがよくあるんですよね。日本の今みたいに無駄なアプローチが横行する前に、さっさと海外でも日本で培った知見とか学びみたいなものを展開できれば、社会貢献にもなるのかなと思います。

垣内 顧客のニーズってやっぱり「できるだけ丸投げしたい」なんですよね。丸投げって言葉のイメージはあんまり良くないと思うんですけど、できるだけ任せたいっていうのはやっぱりあるんです。だって、例えば電機メーカーにとって、優れたプロダクトを作るのが本当の仕事であって、マーケティングなんて専門でもないじゃないですか。そもそもデジタルマーケティング自体がその企業が自分で全部やらなきゃいけないかっていうとそうじゃなくて、本業に集中してほしいと私は常々思っているので、マーケティングはマーケティングの専門家に丸投げしてもらえた方がいいと思っています。

ただ、丸投げしてもらおうにも、そのケーパビリティが私たち受け手にないと丸投げしてもらえなくて。だから、100社がいると私たちも顧客に届けられる価値がものすごくアップグレードされるんです。HubSpotってウェブサイトもできるし当然CRMもできるし、それこそMA機能から顧客管理機能まであるっていうことなので、非常に広範囲のものをまるっと対応できてしまうんですよね。

そのシステムの中にWACULが知見を型化して注入できれば全部任せてもらえるので、顧客の要望にもより応えやすくなると思うんですよね。知見を型化したことで安価に提供できるっていうのがWACULが一般的なコンサルティング会社とかシステム会社とかとの差別化要素でもあるので、それこそ世直しみたいな話ができるんです。

― 資本業務提携発表のあとのまわりの反応はいかがでしたか?

垣内 結構提携発表した後、いろんな人からすごい提携ですねって驚かれたりとか、どんな革命を起こすんですかみたいな感じで言ってもらったんですが、皆さんも多分同じようなものを外から想像してくださってると思うんです。WACULの知見と実装や基盤構築っていうところがワンセットで提供される、みたいなところができると非常にいいのかなとは思います。

田村 ぜひそういった皆さんの期待に応えたいですね。

大淵 ええ、1+1が3にも4にも5にも広がっていけるといいなと思っています。顧客への価値創造と貢献に向けて、ぜひ一緒に頑張っていきましょう!

WACUL大淵・垣内、100社田村の対談の様子

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